40代、テカるのに乾燥するのは何肌?|混合肌の見分け方と部位別の保湿

バリア・保湿設計

Tゾーンはテカるのに、頬はつっぱる。

脂っぽいのに、どこか乾いている感じがする。

自分は脂性肌なのか、乾燥肌なのか。それとも混合肌なのか。

化粧品に「脂性肌向け」「乾燥肌向け」と書かれていると、まず自分の肌タイプを決めたくなりますよね。

でも、顔全体が同じ状態とは限りません。

額や鼻は皮脂が多く、頬は乾燥しやすい。そんな違いが、同じ顔の中でも起こります。

私自身は、日中にテカリを感じることはありません。

それでも、洗顔のあとは口元が少しつっぱることがあります。

昔は、顔全体をひとまとめに考えていた時期もありました。

でも、場所ごとに見てみると、テカリを感じない顔にも違いがあります。

今回は、混合肌の考え方と、自分の肌を観察する目安、場所ごとに保湿を調整する方法をまとめます。

洗顔や拭き方については、前回の「40代、秋に顔が乾燥する原因は?保湿を足す前に見直す5つのこと」で紹介しています。

1.「混合肌」には、二つの捉え方がある

実は「混合肌」という言葉は、少し違った意味で使われることがあります。

一つは、皮脂が多くても、乾燥や肌あれがある状態です。

資生堂が紹介する1984年の研究では、皮脂量と肌の水分状態などをもとに、肌を4つのタイプに分けています。

その中で混合肌は、皮脂が多い一方で、乾燥による肌あれもある状態として説明されています。[1]

これは、今の美容情報で「インナードライ」と呼ばれる状態と重なる部分があります。ただし、インナードライは医学的な診断名ではありません。

もう一つは、顔の場所によって、脂っぽさと乾燥が違う状態です。

米国皮膚科学会(AAD)は、混合肌を、乾燥する部分と脂っぽい部分がある肌として説明しています。

特に額・鼻・あごのTゾーンは、皮脂が多くなりやすい場所です。[2]

つまり、「皮脂が多いのに乾燥する」と「場所によって肌の状態が違う」という、二つの捉え方があるのです。

どちらも、肌の状態を理解するための目安です。

大切なのは、顔全体を一つの肌タイプとして決めつけないこと。

混合肌の二つの捉え方。左は皮脂量と水分量で分けた4つの肌タイプの図、右はTゾーンと頬の違いを示した顔のイラスト
図:混合肌の二つの捉え方。左は皮脂量と水分状態による分類の一例、右は顔の部位による違いを示した模式図です。肌タイプを診断するための基準ではありません。(参考資料[1][2]をもとに作成)

2.何肌かを決めるより、今の肌を観察する

では、自分が何肌なのか、どう見分ければいいのでしょうか。

参考になるのは、普段の肌の感覚です。

韓国でニキビのある709人を調べた研究では、「テカリ」「つっぱり」「乾燥」などの自覚症状が、皮脂量を知る手がかりになっていました。[3]

ただし、感覚だけで肌の水分量まで正確に判断できるわけではありません。

タイの女性62人を対象にした研究でも、自分で答えた肌タイプと皮脂量には関連がありましたが、角層の水分量は必ずしも一致しませんでした。[4]

つまり、テカリだけでも、乾燥した感じだけでも、肌の状態をすべて判断することは難しいのです。

観察するのは、三つのタイミング

難しく考える必要はありません。

普段の生活の中で、次の三つを見てみます。

私の場合も、一緒にまとめてみました。

タイミング観察すること私の場合
洗顔のあとどこがつっぱる?口元が少しつっぱる
日中どこがテカる?テカリを感じない
夕方どこが粉っぽい、ごわつく?粉っぽくならない

額・鼻・あごのTゾーンと、頬・口元を分けて観察します。

例えば、

「鼻は昼になるとテカるけれど、頬は洗顔後につっぱる」

「額は脂っぽいけれど、口元だけ粉っぽくなる」

こんなふうに、場所ごとに言葉にできれば十分です。

私の場合は、場所ごとに見てみて、洗顔のあとに口元が少しつっぱることに改めて気づきました。

もちろん、これは私の一例です。

額や鼻がテカる人もいれば、頬だけ乾燥する人もいます。

これは医学的な肌質診断ではなく、毎日のケアを調整するための目安です。

また、肌の状態は一年中同じではありません。

顔の皮脂量を季節ごとに調べた研究では、Tゾーンと頬で皮脂量が異なり、季節によっても変化していました。[5]

人は、何かとカテゴリーに分けたくなるものです。

私は、肌タイプで一度分けてみること自体は、役に立つと思っています。

分けてみて違ったら、また考え直せばいい。

一度決めた肌タイプに、ずっと合わせ続けなくてもいいのです。

3.40代は、男女で肌の変化が違うこともある

40代になると、肌の乾き方が以前と違うと感じることがあります。

ただし、その変化は男女で同じとは限りません。

ドイツの20〜74歳の男女300人を調べた研究では、男性は年齢が上がっても皮脂量が比較的多く保たれる一方、角層の水分量は40歳ごろから低くなる傾向が見られました。

女性では、年齢が上がるにつれて皮脂量が減る傾向がありました。[6]

もちろん、個人差がありますし、この研究結果をそのまま日本人全員に当てはめることはできません。

それでも、皮脂の多さと、肌のうるおいは同じではないと考える手がかりになります。

男性も、テカっているから保湿は必要ないとは限りません。

女性も、若い頃と同じ量の保湿で十分とは限りません。

男女どちらも、年齢や肌タイプだけで決めず、今の肌を見て調整することが大切です。

4.場所ごとに、保湿の量と使うものを変える

ここからは、実際の保湿についてです。

米国皮膚科学会(AAD)は、混合肌の場合、乾燥する部分と脂っぽい部分で保湿の方法を変えることを紹介しています。[2]

一方で、脂性肌でも保湿は大切だと説明しています。[7]

「塗るか、塗らないか」の二択ではなく、場所ごとに量や使うものを調整すると考えると、わかりやすくなります。

部位別・保湿の調整表

今の肌の状態保湿の調整
Tゾーンはテカるけれど、つっぱらない重いクリームを無理に重ねず、軽い保湿剤を薄く使う
頬や口元がつっぱる、粉っぽい乾く場所に乳液やクリームを重ねる
テカる場所にもつっぱりがあるテカリだけで判断せず、洗い方を見直して刺激の少ない保湿を続ける
赤み・かゆみ・皮むけが続く保湿量だけで解決しようとせず、皮膚科で相談する

例えば、顔全体には軽い保湿剤を薄くのばし、頬や口元にだけクリームを重ねる。

これなら、必ずしも新しい化粧品を買い足す必要はありません。

今あるものでも、量や使う場所を変えるだけで調整できる場合があります。

テカる場所も、乾燥していることがある?

「乾燥すると皮脂が増える」と聞いたことがあるかもしれません。

けれど、テカっているからといって、その原因が水分不足とは限りません。

皮脂の量と乾燥のサインは分けて見て、今の肌に合わせて調整します。

また、脂っぽい部分に重いクリームをたっぷり重ねると、人によっては毛穴が詰まり、ニキビにつながることもあります。

ベタつきが気になる場合は、ジェルなどの軽い保湿剤を選ぶのも一つの方法です。[2]

ただし、保湿剤の量を減らすことと、日焼け止めを省くことは別です。

紫外線対策は、肌タイプにかかわらず続けます。

日中のテカリは、こすらず押さえる

昼間、鼻や額がテカってきたときは、ティッシュやあぶらとり紙を軽く押し当てて、余分な皮脂を吸わせます。

米国皮膚科学会も、こすると皮脂がほかの場所に広がるため、押し当てるだけにする方法を紹介しています。[7]

押さえるのはテカる場所だけ。乾燥する頬まで、一緒に拭かないようにします。

気をつけたいのは、押さえると、皮脂と一緒に日焼け止めも取れることがある点です。

日焼け止めを塗って30分後にあぶらとり紙を使った研究では、測定したSPFが20.70から13.99に下がりました。11人の背中の肌で調べたもので、ティッシュは試されていません。[8]

押さえたあとは、日焼け止めを塗り直します。

私はテカリを感じませんが、日焼け止めを塗り直す前に、ティッシュで軽く押さえています。

こすらず、肌にそっと当てるだけです。

そして、季節が変わったら保湿の配分も見直します。

夏は軽めでちょうどよかった場所も、秋冬には少し保湿を足したくなるかもしれません。

反対に、ベタつきが気になる場所は、量を減らす方が快適なこともあります。

必要なところに、必要なだけ。

肌の状態に合わせて調整します。

5.混合肌と間違えやすい肌トラブルもある

ここで、一つ気をつけたいことがあります。

脂っぽさと乾燥が混ざって見える状態は、肌トラブルでも起こることがあります。

例えば、脂漏性皮膚炎です。

脂漏性皮膚炎は、眉や鼻の脇など皮脂の多い場所に起こりやすく、赤み、かゆみ、皮むけなどが見られることがあります。[9]

「鼻の周りだけ乾燥する」

「眉のあたりがカサカサして、かゆい」

そんな状態が続く場合は、単なる混合肌と決めつけないことが大切です。

赤みやかゆみ、皮むけが続くときは、皮膚科で相談してください。

私も、顎のニキビを繰り返していた時期は、自分のケアで粘らずに皮膚科へ行きました。

ニキビができた日のスキンケアは、「40代の大人ニキビ|できた日のスキンケア、何を残して何を休む?」にまとめています。

化粧品による肌荒れについては、「化粧品で肌荒れ、いつまで様子を見る?|皮膚科に相談する目安」でも紹介しています。

📋 部位別の保湿・チェックリスト

今日は、顔全体を同じように保湿する必要がある?

□ テカる場所と、乾く場所を分けて見た?
□ 洗顔後のつっぱり、日中のテカリ、夕方の粉っぽさを確認した?
□ テカリだけで「乾燥していない」と決めていない?
□ 乾く場所にだけ、保湿を重ねてみた?
□ 今の季節や肌の状態に合った保湿の量になっている?
□ 赤みやかゆみ、皮むけが続いていない?

全部を一度に変える必要はありません。

気になる項目を一つ選んで、今のケアを少し調整することから始めてみてください。

🌸 最後に

肌タイプは、自分の肌を知るための目安になります。

でも、顔全体がいつも同じ状態とは限りません。

何肌かを決める前に、どこが乾くかを見る。

テカる場所には軽めに、乾く場所には必要な保湿を。

顔全体を同じようにケアする必要はありません。

新しい化粧品を買い足す前に、今あるものの量や使う場所を変えることから始めてみてください。

ただし、赤みやかゆみ、皮むけが続くときは、皮膚科で相談してくださいね。


参考資料

  1. 資生堂「肌状態をいろいろと測定してみたら、肌タイプが4つあった!?」IFSCC Congress 1984 優秀賞研究の紹介
    https://corp.shiseido.com/jp/rd/ifscc/03.html
  2. American Academy of Dermatology. How to pick the right moisturizer for your skin.
    https://www.aad.org/public/everyday-care/skin-care-basics/dry/pick-moisturizer
  3. Choi CW, Choi JW, Youn SW. Subjective facial skin type, based on the sebum related symptoms, can reflect the objective casual sebum level in acne patients. Skin Research and Technology. 2013;19(2):176–182.
    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23279191/
  4. Thadanipon K, Kitsongsermthon J. Comparative study into facial sebum level, pore size, and skin hydration between oily-skinned and dry-skinned Thai women. Skin Research and Technology. 2020;26(2):163–168.
    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31562649/
  5. Youn SW, et al. Regional and seasonal variations in facial sebum secretions: a proposal for the definition of combination skin type. Skin Research and Technology. 2005;11(3):189–195.
    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15998330/
  6. Luebberding S, Krueger N, Kerscher M. Skin physiology in men and women: in vivo evaluation of 300 people including TEWL, SC hydration, sebum content and skin surface pH. International Journal of Cosmetic Science. 2013;35(5):477–483.
    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23713991/
  7. American Academy of Dermatology. How to control oily skin.
    https://www.aad.org/public/everyday-care/skin-care-basics/dry/oily-skin
  8. Sampattavanich N, Chandayani N, Intarasupht J, Nakakes A. An in vivo study to evaluate the influence of oil blotting paper on the efficacy of sunscreen. Photodermatology, Photoimmunology & Photomedicine. 2021;37(4):324–328.
    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33426707/
  9. American Academy of Dermatology. Seborrheic dermatitis: Signs and symptoms.
    https://www.aad.org/public/diseases/a-z/seborrheic-dermatitis-symptoms

資料確認日:2026年10月8日


40代向けに、再現できる美容設計。

肌の状態を観察し、必要なケアを必要な場所に。無理なく続けられるスキンケアを、一緒に考えていきましょう。

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