今月もまた、ニキビができました。
ここ数か月、生理前になると顎のあたりに出てきます。
月経前にニキビの悪化を自覚する女性がいることは報告されていて、海外の調査では400人中44%が月経前の悪化を回答しています。
ただし、これは日本の40代女性だけを調べた研究ではなく、私自身の原因が月経周期だと確定したわけでもありません。
そして、できるたびに迷うことがあります。
いつものスキンケアは、どこまで続けていいのか。
美容液は?
保湿は?
日焼け止めは?
刺激を避けるなら、全部シンプルにした方がいい?
今回は、日本皮膚科学会のガイドラインも確認しながら、ニキビができた日のスキンケアを整理しました。
1.ニキビができても、スキンケアをゼロにする必要はない
最初に確認したかったのが、ここでした。
日本皮膚科学会のガイドラインでは、痤瘡(ニキビ)の患者に対して、低刺激性・ノンコメドジェニックなどに配慮した基礎化粧品を使うことが、選択肢の一つとして示されています。
メイクも、一律に禁止されてはいません。
一般向けのQ&Aでも、基礎化粧の習慣がある場合は化粧水などを使ってよく、乾燥する場合には保湿することが案内されています。
つまり、「ニキビができた=何も塗ってはいけない」ではありません。
だから私なら、まず普段のケアを二つに分けます。
「残すもの」と、「今はなくても困らないもの」です。
2.残すのは「洗う・保湿する・紫外線から守る」
ニキビができた日も、私が残したい土台はシンプルです。
洗う
日本皮膚科学会のガイドラインでは、1日2回の洗顔が選択肢として挙げられています。
ただし「絶対にこう洗うべき」という、細部までの強い根拠(エビデンス)が示されているわけではありません。
だから私は、回数を増やしたり、ニキビの部分だけ念入りに洗ったりはしません。
いつも通り、こすらず優しく洗います。
保湿する
ニキビがあっても、乾燥するなら保湿は残します。
特に治療薬によって乾燥する場合などには、皮膚科学会も保湿を案内しています。
「ニキビがあるから油分は全部ダメ」と一律には考えず、自分が普段から問題なく使えているものを、必要な範囲で使います。
UV対策
日焼け止めも、基本的には残します。
日本皮膚科学会の一般向けQ&Aでは、日焼け止めは将来の発がん予防の観点から使用が勧められています。
また、ニキビ治療で肌が乾燥しがちな場合には、強い日焼けによって治療の副作用が強く出ることがあるため、長時間の屋外活動などでは日焼け止めを使うよう案内されています。
ニキビという「点」だけを見るのではなく、肌全体を守るための工程として考えます。
3.いったん休むのは、「今なくても困らない美容」
では、何を減らすのか。
ここはガイドラインの禁止事項ではなく、私自身の運用ルールです。
ニキビが赤くなっているときや、いつもより刺激を感じるときは、次のようなものをいったん減らします。
- 美容目的で足している美容液
- 使用時に刺激を感じる美容目的の製品
- 新しく試す化粧品
- ピーリングやスクラブなど、今は追加しなくてもよいケア
- 特別なパック
これらが、すべてニキビに悪いという意味ではありません。
減らすのは、今の肌に必ずしも追加しなくてよいものです。
一方、医師から処方されている治療は別枠です。
処方薬まで同じ判断で休むという話ではありません。
使用や中止については、医師の指示を前提にします。
これは、以前まとめた朝・夜・週単位の最小スキンケア設計と同じ考え方です。
普段問題なく使えている土台を確認し、任意の枠をいったん空ける。
そうしておけば、ニキビができるたびに、スキンケア全体を一から組み直さずに済みます。
4.触らない。でも、意志だけには頼らない
そして、私にはもう一つ難しいことがあります。 「触らない」ということです。
頭では分かっています。
それでも、顎に何かあるとどうしても気になってしまう。
ニキビをつぶしたり引っかいたりすると、炎症が強くなり、その後の色の変化や瘢痕(跡)につながる可能性があります。
これは米国皮膚科学会も明確に注意喚起しています。
だから私は、「触らないように意志で頑張る」より、「物理的に触りにくい状態を作る」方へ寄せています。
たとえば、ニキビ用パッチを貼ることもあります。
ここで期待しているのは、パッチによる治療効果ではありません。
私の場合は、指が直接触れにくくなること。
鏡を何度も確認しないようにするのも同じです。
ニキビを治す方法ではなく、触るきっかけを減らすための仕組みとして使っています。
5.繰り返すなら、スキンケアだけで粘らない
ニキビができたとき、まず考えたいのは「全部やめるか、全部続けるか」ではありません。
- 普段問題なく使えている基本ケア
- 最近追加したものや、刺激を感じるもの
- 任意で足している美容
- そして、医師から処方されている治療
この4つを分けて考えるだけでも、迷いにくくなります。
私の場合は、洗顔・保湿・UVといった土台は残し、赤みや刺激がある間は、任意で足している美容を一度減らします。
一方で、処方された治療は別枠です。
自己判断で中止せず、使い方は医師の指示を前提にします。
そして、同じ場所に繰り返す、赤く腫れる、痛みがある、跡になりそう。
そんなときは、化粧品だけで考え続けず、皮膚科へ相談します。
私自身は、長く様子を見たときより、早めに皮膚科へ相談したときのほうが、その後の赤みが長引きにくかったように感じています。
もちろん、毎回の状態も治療内容も違うので、受診の早さだけが理由だったとは言えません。
それでも私にとっては、化粧品を替えながら粘るより、早めに相談する理由の一つになっています。
私はその線を持っておきたいと思っています。
ニキビができた日は、「ゼロ」にするのではなく、土台に戻る
ニキビが一つできると、その一点だけをどうにかしたくなります。
でも今の私は、何か特別なものを足すより、
「洗う。保湿する。紫外線から守る。」
まずこの土台に戻ります。
そのうえで、刺激になりそうな「任意の美容」は少し休む。
触らない工夫をする。
そして、繰り返すなら医療へ渡す。
ニキビができたから、スキンケアを全部やり直す必要はない。
肌が揺れたときほど、普段の設計に戻る。
私はそれがいちばん迷わない方法です。
※本記事は、筆者自身の経過と、公開されている診療ガイドライン等の原文確認をもとに整理したものです。ガイドラインの対象は尋常性痤瘡の患者一般であり、40代だけを対象に検証された推奨ではありません。症状の判断や治療の選択は、個々の状態によって異なります。処方薬の使用・中止は医師の指示を前提としてください。気になる症状が続く場合は、皮膚科にご相談ください。
参考にした資料
- [1]Stoll S, Shalita AR, Webster GF, et al. “The effect of the menstrual cycle on acne.” Journal of the American Academy of Dermatology. 2001;45(6):957–960. 質問票調査.PubMedで確認する
- [2]日本皮膚科学会.「尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン2023」.日本皮膚科学会雑誌 133(3):407–450, 2023(2023年8月20日更新版).総論p.407、寛解維持CQ27–29、洗顔CQ43、基礎化粧品CQ44、化粧CQ45.資料を確認する
- [3]日本皮膚科学会.「にきび Q25 スキンケアはどうしたらいいですか?」.一般向けQ&A.資料を確認する
- [4]American Academy of Dermatology. “Acne scars: Overview.” 一般向け情報.資料を確認する


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